なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

スタンド・アップ

2005年 アメリカ 時間:124分 配給:ワーナー・ブラザーズ
監督:ニキ・カーロ 出演:シャーリーズ・セロン/フランシス・マクドーマンド/ショーン・ビーン

三宮東映プラザにて鑑賞

これが原案みたいです↓

集団訴訟―セクハラと闘った女たち (竹書房文庫 (NF-6))

集団訴訟―セクハラと闘った女たち (竹書房文庫 (NF-6))

アメリカで初めてのセクハラ裁判を原案にして、作られたらしいです。でも、オットのDVに疲れ果て離婚したヒロインがその傷を乗り越えて、素敵な恋人を見つけてめでたし、めでたしで良かったんじゃないかな。セクハラ裁判は物語を盛り上げるアクセントに過ぎない気がする。つか、何が言いたかったのか、よくわかりませんでした。役者の熱演で上手くごまかされた気がした。

炭坑の労働は男性でも苛酷な労働条件と思われ、そこで働くということは、やはり何らかの事情でここで働かざるをえない事情があるんじゃないだろうか。おまけに、じん肺対策を全くしていないようなので、この会社が今でも存続しているなら、きっとじん肺訴訟が起こされているはず。そんな職場に法律によって止むえず女性雇用をしているので、矛先は最下層といって差し支えない女性達に不満の矛先が向かうのは当然だろうなーと。会社は会社で、積極的に雇用しているわけではないので、止めようがどうしようが知ったことじゃないだろう。この構図って今も程度の差はあれ、依然として変わらないような気がする。

でも、この作品はそれを置き去りにして、ヒロインばかりに焦点を当てるので、何となく釈然としない思いが残った。ヒロインの父親の変心ぶりもかなり解せなかったけど、あのスピーチは親の思いが溢れていて涙してしまったよ、ちきしょー(笑)

裁判にしても、結局セクハラの本質よりも、ヒロインの過去がやたらと強調されて、それに同情した職場の人達がセクハラを認めるって成り行きにはかなり唖然としてしまった。彼女がセクハラされるような言動があったけれど、それはこんな過去があったからって理屈が、「告発の行方」の裁判シーンと重なったけれど、あれと時代設定が一緒なのかな。

ま、とりあえず、ヒロインは恋と仕事を手に出来て良かったですが、あんな卑怯な男が父親だと知ってしまった息子の今後がとても気になります。あと、あの職場はどんな風に改善されたのか気になる。少なくても、更衣室に施錠するとか、トイレを増設するとか、あの屈辱的な就業前検診は止めているよね?