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観てきた

*【PLAY】ツダマンの世界

作・演出 松尾スズキ

 

出演:阿部サダヲ間宮祥太朗江口のりこ村杉蝉之介笠松はる・三上愛・皆川猿時・吉田羊他

ロームシアター京都メインホール 

12月25日 13時開演



松尾スズキの作品に、江口のりこと吉田羊が出るなんて、観るしかないよ!って勢いでチケットを取ったものの、冬の京都は格別寒いかった。

フライヤーを見ると、「狂気のメロドラマ」と銘打っているんだが、出てくる人たちみんな、規格外だし、メロドラマ以前に狂気しか感じない。阿部サダヲ演じる津田万治も壊れちゃっているんだけど、なんだかとても空っぽにみえる。それが怖い。吉田羊演じる妻に対して、過去の経験を執拗に気にする反面愛情があるように思えない。何なんだろう。そして、それを陰からじっと見つめる家政婦演じる江口のりこ。得体のしれない世界がひたすら続く。そして、恵まれた境遇に悩んでいる弟子の間宮祥太朗等々。もう皆川猿時はお約束、これはもう伝統芸と言っていいかもしれない。

最後の最後に、ツダマンに対する周囲の執着の顛末、そして最後にかっさらった家政婦の一言。そうだよね、何の感情もなく陰から見つめるわけがない。いやぁ、思い返せば、思い当たる節は多々あった。あの妙な関西弁のセリフ回しも印象に残った。

間宮祥太朗が意外と松尾スズキの世界にぴったりあっていた。イケメンは不要だと思っていたのに。それにしても、演者は何役もこなして、全員ほぼ出ずっぱり。膨大なセリフ量と動きが多いのに。村杉蝉之介が1日だけ休演ってこともあったけど、あれだけの動きいや芝居を見せられたら、よく1日で復帰できたなぁと逆に感心してしまう。

諸々てんこもりの芝居で、1日観ただけでは、頭の整理が追い付かない。やっぱり、パンフレットを買うべきだった…。

ツダマン、松尾スズキで観たかったかも。