なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

マゴニア

2001年 オランダ 配給:東北新社 時間:112分 
監督:イネケ・スミツ 出演:ウィレム・ウォーフト/ティルク・ローフトホーフト他
原作・脚本:アルチュール・ジャピン「Magonian Story」

KAVCで鑑賞

オランダの映画なのに、出てくる風景が中近東っぽいのにまず驚かされる。父親が息子に語ってやる3つの物語は正直どう受け止めてよいものか戸惑ってしまった。このタイトル「マゴニア」はヨーロッパでは昔から伝説の国として伝承されている国の名前。不運を受け止める天空の国だそうです。そう考えると、3つの物語も漠然とではあるけど理解できる。3つの物語で語られるものは、世代交代とか未知の文化の期待、頼る者を失うことの絶望、思いの深さの違う恋愛、どれも相手がよって生ずることである、あることが一方では希望であり、もう一方が希望を(生きがいと言っても良いかもしれない)失う、それは、生きることの残酷さをも描いているような気がする。そこから先に残された人が何にすがって生きていくかのかということを、哀しいぐらいリアルに描いてしまった。特に3話目の女性のストーリーは観ていて辛いなぁ、きついなぁと心の中で呟いてしまった。それらの悲しみを受け止める「マゴニア」を、お話を聞かされていた息子は映画の終盤で見つけてしまう。私には3つの物語よりも、その「マゴニア」の真実こそが辛いものとなった。

とはいえ、この映画は観る側によって、受け止め方が何通りにも解釈が出来るのではないかと思われます。

追伸:1話目の途中から2話目の頭までは、ノンレム睡眠状態に陥ってしまったので、脳内で補完して感想を書いたので、ゴメソ(爆)でも、あれは我慢比べ状態だったぞ。