魔法にかけられて

2007年　アメリカ　時間:107分
監督:ケヴィン・リマ　　出演:エイミー・アダムス/パトリック・デンプシー/ジェームズ・マースデン/ティモシー・スポール/イディナ・メンゼル/レイチェル・コヴィー/スーザン・サランドン/ジュリー・アンドリュース他

魔法にかけられて 2-Disc・スペシャル・エディション [DVD]

ディズニー映画を大人になって観るの初めてかも。ねずみの国をケッと思うような心の汚れた大人が観てもいいものか、どうか、ちらっとためらいつつも、冒頭からひきこまれる。悔しいw。
おとぎの国の恋人同士が継母の陰謀で引き裂かれてしまい、かわいそうなお姫様は井戸から突き落とされて現実世界に降り立つ。ここの描写で、いやーん、ディズニーがおとぎ話を全否定してしまうのかーと思いきや、見事に現実世界をおとぎ話へと転化させるなんて、さすがというしか言葉がないw。中盤で、おとぎ話では、誰も傷つかずに仲良く暮らしちゃうのにどうなっちゃうのー？と思えば、そういう決着の仕方がさせるなんて、これが現代のおとぎ話なんだと感心しきり。所詮、人はないものねだりな生き物なのかもしれませんね。で、お姫様は誰かがいつでも親切に助けてくれて、仕事も恋も手に入れて、めでたし、めでたしなのでした。

私が心奪われたのは、随所に今までディズニーで映画化された物語のモチーフがあふれていたことと、セントラルパークでのミュージカルシーン。何だかめっちゃテンション上がってしまいます。群舞大好きです。ミュージカルっていうだけで、細かいことは見逃せてしまうのよね。それから、アニメだとお姫様のお手伝いをする動物たちがかわいらしいんだけど、実写だと結構おぞましいんですねぇ。CGだと思った動物が実写だったりしてびっくりですよ。映画に注ぎ込める要素を全て入れ込んだって感じで、楽しかったよ。やっぱり、エンタメの国ですなぁ。それから、悪役は悪役に徹しているのが良かったです。スーザン・サランドンの意地悪な継母の憎々しさったら最高です。あんまりにも憎々しすぎて、可愛く思えてくるのが不思議。ホントに、ディズニーの手練手管に参ってしまいましたw。

おとぎの国に帰った王子様ともう一人のお姫様はこれからどうするんだろう。あのお姫様は、歌ってばかりは嫌！社会復帰したーいとか言わないんだろうか、とふと思いました。無粋ながら。