君の涙ドナウに流れ ハンガリー1956
2006年 ハンガリー 時間:120分
監督:クリスティナ・ゴダ 出演:イヴァーン・フェニェー/カタ・ドボー/シャーンドル・チャーニ/カーロイ・ゲステシ
君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956 デラックス版 [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2008/06/25
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 20回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
水球のナショナルチームの一員でもあるカルチ(水球も大概マイナースポーツですが、この映画の水球シーンはすごい迫力ものです)が、学生たちの反政府デモに感化されて、デモを起こそうとする首謀者の一人でもあるヴィキにも心惹かれ、行動を共にしようとする。その前に秘密警察に連行される場面や共産政権が倒れることを願っているカルチの祖父が出てくるので、本当にハラハラさせられる。ヴィキにはこうした行動に出るための動機つけがしっかりあるのに、カルチは若さの無謀さしか感じられなくてがっかり。カルチはナショナルチームのメンバーがあるがゆえに、行動を監視される面もある一方でスポーツで結果を出すことで守られている面もある。実際、騒乱中でも無事にオリンピックに参加できるわけだ。そこの矛盾を感じてしまって、カルチがよくわからなかった。別に無理に恋愛をこの作品に入れなくても成立するんじゃないかなぁ。彼が栄光をつかんだ後、帰国したときに目にしたものを考えると彼がどういう生き方をたどったのか考えてしまう。ただ、今の状況を何とかしたいという気持ちを抱きつつも、何も出来なかったって人たちが大勢いたんだろうなぁ、カルチはその象徴でもあったのかなぁ。
その国民の願いをいとも簡単に封じ込めてしまう軍事力の圧倒的な強さが恐ろしかった。
ヴィキ役の女優さんの目がとても強い意思を感じられて印象に残った。