なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

愛の新世界

1994年 日本 配給:東映アストロフィルム 115分
監督:高橋判明 出演:鈴木砂羽 片岡礼子 他
原作:島本慶荒木経惟「愛の新世界」東京三世社
愛の新世界 ISBN:4885703379

えーと、日本発のヘアヌード映画で(勿論)成人指定にもなっているけど、全然卑猥さがなくて、むしろ開放的というかあっけらかんとした感じになっているので、安心して観ていられます。(それが良いのかどうかはともかくとして)、これも鈴木砂羽のキャラクターに負うところが多いのかなぁ?これ以外の作品であまり彼女は役に恵まれていないような気がするので、もっとババンと出ていって欲しいなぁと密かに応援しているのだ。

砂羽演じる小劇団の女優で夜はSMの女王様をやっているレイの女王様ぶりが面白かった。SMをなめてかかってきた客に時間をかけて調教して解放してやる様はちょっと惚れ惚れしてしまうほど。お客の1人であるヤクザの萩原流行とのシーンは流行ノリノリでちょっと怖かった(笑)
小劇団での彼女の振舞いがなぁー、実際あんな風に乱れているのかな、あり得ない話ではない(ちょっと小耳に挟んだけど)ので、生々しいなぁー。ちなみに小劇団のメンバーは「大人計画」の面々。松尾スズキクドカンにサダヲもレイと絡んでますよ。劇中劇は松尾スズキが脚本を書いている。みんな若いよー。ここらへん、ヘアヌードよりも見所かもしれない。

ホテトル嬢アユミ演じるのが片岡礼子。この人は「北京原人」にも出ていたなぁ。アユミはちゃっかりしているようで、ちょっとお馬鹿な女の子で、ダメンズを好きになっては捨てられてましたよー。彼女との絡みで田口トモロヲがナイフプレイしてた。

んーと、ストーリー自体は何となく加齢臭が漂うっつーか、おっさんが作りましたーって感じが漂ってますよ。風俗嬢のことを理解しているフリしてるけど、実は全然そんなつもりはないっていうのがソコハカとなく感じられます。そんなこと出来るのは若いうちだけだからな、って実は思ってるんじゃないかなぁーと穿ち過ぎた考えか。

人によって、色んな楽しみ方が出来るんじゃないだろうか?杉本彩SMクラブのママとして出演しているけど、バイトのレイよりもかなりヘタレで笑ってしまった。映画よりも合間に挿入されるアラーキーの写真の方が数段猥雑で雄弁だと思った。