2018.12.22
*{PLAY}ロミオとジュリエット
演出:宮藤官九郎
サンケイホールブリーゼ 2階2G列9番
ロミジュリです。シェークスピアです。悲劇です。
セリフもほぼ忠実なはず。なのに、受けまくりです。
悲劇と喜劇は紙一重なのでしょうか。
ロミオは16歳、ジュリエットはもうすぐ14歳。
若さゆえの短慮さと純粋さが、歯止めを聞かずに行き着いたバカップルを誕生させたのでしょうか。
登場人物が癖が強すぎる。演者も相当曲者ぞろいだ。
これが喜劇にならないわけがない。
森川葵のセリフ回しがたどたどしく、それがジュリエットの若さと直情的な性格を醸し出してよかった。これが、計算だとしたら恐ろしい子!
私は、三宅弘城がロミオを演じると知った時点で、笑えるやつだよね?と思い、チケットを手にしたわけですが、実のところ、案外はまっていたと思います。2階席から観たからというわけでもないと思います。そう、主役が真面目に恋をしているからこそ、喜劇なのです。
大体シェイクスピアの戯曲に出てくる人たち、いろいろ規格外すぎるもの。みんな、しかつめらしい顔して演じるから、もっともらしく観ているけど。いや、でも、笑いをこらえるというのも至難の業だし、やっぱり役者としての力量を図るにはもってこいなのでしょうか。
そういえば、昔に、スリムだった頃のレオナルド・ディカプリオが演じたロミオ+ジュリエットを観たことを思い出した。あれは、ディカプリオを愛でるための作品でした。私は、この芝居で、初めて「ロミオとジュリエット」を理解できたのかもしれません。
主役の他にも、みなさん、それぞれキャラにあった芝居でクドカンワールドを作り上げていました。面白かったー。でも、これを手堅いというのか、安定というのか。もっと勢いが欲しかったなーと思ったりしました。
サンケイホールブリーゼは初めて観劇したのだけど、演出の一部が観られない席だったので、残念でした。
シェイクスピア全集 (2) ロミオとジュリエット (ちくま文庫)
- 作者: W.シェイクスピア,William Shakespeare,松岡和子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/04/01
- メディア: 文庫
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