なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

サン・ジャックへの道

2005年 仏 時間:112分 配給:クレストインターナショナル
監督:コリーヌ・セロー 出演:ミュリエル・ロバン/アルチュス・ド・パンゲルン/パスカル・レジティミュス他
シネ・リーブル神戸にて鑑賞

フランスでも巡礼ブームなのだとか。
遺産相続3兄弟のキャラが立っていて、丁々発止の会話の応酬が面白かったです。一番毒のある台詞を吐いていた妹(真ん中なのかしら)のぶっきらぼうの優しさが段々にじみ出てきて、1,500kmにも及ぶ巡礼も悪くないなぁーなんて。広大な大陸を歩き続けるので、風景も大草原やら小川のせせらぎを聴きながらの穏やかな時間もあったり、赤土のひたすら勾配のある道を登り続けたりする時もあり、巡礼を続ける人たちにその風景がもたらすものは、それぞれ違うのかもしれないが、無心に歩き続ける中で何かしら感じるものはあるだろうなぁー。というか、何か自分の中で思うところがないと、能天気にハイキング気分で参加するような距離でもないので、参加者達は何かしら事情を抱えているのですよ。それを穏やかに描き、穏やかにその事情の顛末を描いて、ほっとした気持ちにさせられるのだ。失読症で、とても親思いの男の子に起きた出来事は、奇跡ではなく、必然であり、努力の結果ではあると思うけれど、彼はきっと巡礼に参加できたことを神に感謝するのだろう。

マチルドとクロードのあの場面は美しくて、結構好きかも(笑)

巡礼中に荷物を捨ててもガイドのギイは怒らないのが不思議だった。巡礼に限らず、登山やハイキングでもありえないと思うんだが。