なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

乃南アサ しゃぼん玉 新潮文庫

しゃぼん玉 (新潮文庫)

しゃぼん玉 (新潮文庫)

私も椎葉村のばぁちゃんの所へ行って、旨い朝ごはんが食べたくなってきたよ!

そんな感想だけで終わるのも、どうかと思うのだが、ストーリー自体は差ほど目新しいものではない。
荒んだ生活を送った青年が田舎で過ごすことによって改心する「だけ」だ。
その改心する過程がこのストーリーの肝だと思うんだが、どうにもこの青年が甘ったれているだけにしか思えない。
愛情に飢えているという背景があるにせよ、同情するのに至らず。桐野夏生だったら、これでもかって抉るように書くんだろうけど、
何となく、人里離れた過疎の村でたくましく生きている老人達を描きたかっただけのような気がする。
著者は田舎の生活というものを余りご存知じゃないように思えるけど、どうだろうか。