なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

プライドと偏見

2005年 英 時間:127分
監督:ジョー・ライト 出演:キーラ・ナイトレイ/マシュー・マクファディン/ドナルド・サザーランド

プライドと偏見 [DVD]

プライドと偏見 [DVD]

高慢と偏見 上 (ちくま文庫 お 42-1)

高慢と偏見 上 (ちくま文庫 お 42-1)

高慢と偏見 下 (ちくま文庫 お 42-2)

高慢と偏見 下 (ちくま文庫 お 42-2)

とても美しい映画だったよ。風景も家屋敷も調度品も登場人物が着ている衣装も全部、これぞイギリスって感じだわ。これこそ映画館で観るべき作品だわーと、タイトルだけで敬遠してしまったことを悔いてしまう。
何と言っても、ヒロインのエリザベスが生き生きとして素敵だー。窮屈な時代に精一杯歯向かっているところがいいけれど、素直になれなくてじりじりしているところも何だか良い感じ。それがタイトルと関係するんだけど。エリザベスの家族とか他の4姉妹の性格設定もバラエティに富んでいて面白いよ。一見ばらばらな感じだけど、それぞれに思いやりを持っていて、その思いを伝える言動が違いすぎてしまうのが何とも良い感じ。
私が20代の頃だったら、エリザベスには思い切りよく行っちゃえよ!とか、このストーリー運びに苛々してしまうんだろうけど、18世紀の中流家庭を維持するための秩序とか、女性の地位を考えると、いけずな高慢ちきな女性領主だとか、娘の社交デビューに熱心なエリザベスのママの気持ちも理解できるのですよ。ダンスパーティにやたらはしゃぐ妹達の気持ちも。一見浮かれぽんちだけど、実はみんな誰よりもシビアに考えているのかもしれない。あと、パパがいい味出していた。

朝日を受けてのプロポーズは新鮮でした。しかし、今後の結婚生活が「渡る世間」みたいに波乱含みになるようなカップルだなぁーといらぬ心配をしてしまう二人ではあります。

欲を言えば、エリザベスのお相手はもっと良いルックスの俳優だったら、言うことはないのに(爆)でも、妹にだけ見せる優しい表情にはちょっとはっとさせられましたよ。

そんな感じで、壮大な大河ラブロマンスというか、ハーレクインチックの源流みたいな展開にこんなにはまるとは思わなかったけど、結局のところ、ここの家族の事情は古今東西共通じゃないですかね。家族ドラマとしても秀逸かも。だから、今でもずっと読み継がれているいるんだろうなぁ。