須川邦彦 無人島に生きる十六人 新潮文庫

無人島に生きる十六人 (新潮文庫)

日本人が書いた無人島漂流記って、ありそうで案外少ないのかも。
長らく絶版だったこの作品は、今まで出てこなかったのが不思議なぐらい面白い冒険譚。
最初「え？これって『十五少年漂流記（二年間の休暇）』のパロディなの？と思いつつ、手に取ったわけだけど、
違ってましたよー。十六人はおっさんでした、じゃなくて、海の男たちだった。
世代の差があるので、大家族的な繋がりで一致団結していく姿は清々しくあっぱれ。
若干、道徳の教科書的な説教臭さもあるけれど、著者が商船学校の教授であるので、それも納得。
これは大人でも十分楽しくワクワク気分で読めるけど、子供のときに読んで欲しいなぁーと思います。

無人島では亀を食するのは、どこの国でもお約束なんでしょうか。