カサノバ
2005年 アメリカ 時間:112分 配給:ブエナビスタインターナショナル
監督:ラッセ・ハルストレム 出演:ヒース・レジャー/シエナ・ミラー/ジェレミー・アイアンズ他
この映画のコピーは「恋愛至上主義」だったので、めくりめく官能の世界が待っているんだわ(笑)と思っていたら、ラブコメだった。なんか、めっちゃ健全やんーと思いつつも、18世紀のベネチアが舞台でもあり、コスチューム・プレイも堪能できて、予想外に楽しめて、良かった(笑)バロック音楽が盛り上げることー。話の展開はありえないと思うんだけど、ラブコメなので許せます。そして、名うてのプレイボーイのはずのカサノバだけど、そこいら辺の描写は触りだけだったけど、もうそんなのどうでもいいやって。ベネチアのいろんな表情が作品を思い切り引き立てることといったら、カサノバの演出も超ロマンチックだよ。そして、カサノバを取り巻く人たちも超魅力的だよ。あのエンディングはほのぼのとして良いなあ。結局、男ってママに弱いのね(笑)その約束をずっと待っていたカサノバの一途なところにはグッときたけど、泣かそうとしなかったのが素敵だ。
しかし、フランチェスカのママがあの男と恋に落ちるなんて!恋って本当に不思議なものだわって味わいです。いろんな恋愛模様や駆け引きがとてもワクワクしたよ。最強の箱入りヴァージンと純情一途のお坊ちゃんの恋愛の顛末はさすがイタリアってな感じ。魔性だよー。イタリアには恋愛の兵がたくさんいるのね。ってことを、エロなしに描ききれるってある意味凄いことじゃないのかな。
ただ、カサノバの何がそんなに人をひきつけるのかは、わかり難いかも。フランチェスカのどこが良かったのかもよくわからないけど。後半の奮闘ぶりは爽快でした。あとは、ローマとベネチアとは気質が随分違うらしいことが興味深かったです。ローマ・カトリック教に詳しいと、もっと面白いのかもしれない。修道院って、18世紀は結構緩やかな所だったのですね。みんなストイックな生活をしているのだとばかり思っていた。しかし、あんな最強モテなのに、誰からも恨まれないなんて、どうしてなんだろ?そこらへんが知りたかったかも。
劇中に流れるバロック最高でした。
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