なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

北上次郎・大森望 読むのが怖い! ロッキング・オン

面白かったです。どこまでも噛み合わない会話が(笑)小説って人の数だけジャンルがあるのかもしれないなぁなんて思った。小説に限らず、例えばノスタルジーを感じる対象が全然違っていたりして、読む人の生活や時代や経験から全部込みで読書なのだ、と感じた。
あと、大森望は書き手のキャラ込みで読んで評価するけれど、北上次郎はそんなの眼中なく作品のみで評価するってのも、読み方からして違ってくるし。そういう読み手の態度というのか、評価の方法も興味深いです。

好きなジャンルが違う2人がそれぞれ言葉を尽くして「萌えどころ」を語っているけれど、文中の(笑)の中に深い深い越えられない溝もしくは壁を感じてしまう。「どうしてわからないかなぁ」と納得できないとぼやいてる北上次郎が何だか可愛い。でも、私も「黄金旅風」が「プロジェクトX」の一言で評価が終わったときは、「どうしてわからないのかなぁ。」と呟いてしまうよ。そこから先が大事なのよー!なので、お二方の思い入れのある作品については、壁や溝があろうとも切々と語っている姿に愛を感じるのだった。

怖いものみたさで「DEEP LOVE」を読んでみたい…