なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

コーラス

2004年 フランス 時間:97分 配給:日本ヘラルド
監督:クリストフ・バラティエ 
出演:ジェラール・ジュニヨ/フランソワ・ベルレアン/ジャン・バティスト・モニユ他

とりあえず、あの予告編はないんじゃないの?

美しいボーイ・ソプラノにうっとりさせられたものの、終わってみれば、物足りなさが残ってしまった。ペピノ役の男の子がとっても愛らしい。誰がどうみたって、不幸な境遇の子には見えないよー。いかにも愛情いっぱい注がれてますオーラが出ているもの。でも、可愛いので許す。
あのストーリーが成功した指揮者の回顧って成り立ちからして、当時の子供の目線で描いているということを考えれば、ディテールの大雑把さは何とか納得させられるけども。音楽教師との寄宿舎生徒の交流を期待して観ると、肩透かしを食らうかも。思い出の中に登場する先生は単なる脇役でしかない。
結構、存在感のある生徒たちが素人だと知って、驚き。厄介モノ扱いで入学して、挙句放校処分になる生徒が矯正私設にいるホンモノ(?)だなんて、あれじゃ、ちょっとかわいそうだよなぁ。もっと、救いのある役にして欲しかった。すごい良い素材がたくさん集まっているのに、もったいないよ。それだけ、美しいボーイ・ソプラノを聴かせるジャン・バティスト・モニユが光っていたってことなんだろう。
一番じんときたのは、音楽教師と生徒の別れの場面。うわーん、子供のクセにやることが粋すぎるじゃねーか。さすが、フランス人だねぇーって感じの演出だった。

コーラスに字幕をつけてくれなくて、がっかり。映画のテーマとは何の関係もないからなのかなぁ?フランス映画にしては、あまり隅々まで神経が行き届いてない印象が残った。素材で救われているけど、やっぱり限度があるでしょ?