なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

オペラ座の怪人

2004年 アメリカ 配給:ギャガ・ヒューマックス 時間:143分
監督:ジュエル・シュマッカー 出演:ジェラルド・バトラー/エミー・ロッサム/パトリック・ウィルソン
原作:

オペラ座の怪人 (角川文庫)

オペラ座の怪人 (角川文庫)

今まで何回も映画化されてきたけど、今回はミュージカルの映画化、しかも、ロイド・ウェーバーが音楽は勿論のこと脚本まで手がけたということで期待度高かった。
けれど、蓋を開けてみれば、舞台で出来たことがどうして、映画で出来ないのか?そんな思いでいっぱいで、スクリーンに向かって「私が観たいのはこんなんじゃなーーいっ!」と叫びたかった程だった。もしかしたら、音楽に比重を置きたかったのか?でも、彼らは歌唱力のある部類ではあるけれど、心に響いてくるものがなかった。なんだろう、人物の性格づけももう1つのような、クリスティーヌ、ラウル、ファントムの誰かに共感するものが何もなかった。今まで観た舞台だと、観るたびごとに彼らの誰かに肩入れしてしまうのがその印象が変わっていくのが魅力の1つでもあったので、それが欠けていたのが残念。

退屈してきて、早くシャンデリアが落ちてこないかと思う始末。見せ場でもあるはずこのシャンデリアも言うほどのものでもなかった。私は舞台で観たときには、これは映像に任せたらいいじゃないかって思っていたので、またしてもがっかり。

なんつーか、お金がかかっている割に映像がしょぼいんだよなぁ。外連味こそがこの作品の全てと言っても良いほどなのに、それがないんだもの。この作品を初めて観た人は楽しめたんだろうか。「ムーラン・ルージュ」でできた事をどうして出来ないのかしらん?あれぐらい遊んで欲しかったなぁ。

ファントムのメイクはどうにかならなかったのか。見世物小屋に出すほどの醜さとは到底思えないし。なまじ、ルックスが良いので、ファントムの苦悩が今1つ伝わってこないよ
とはいえ、後半の「the point of no return」には心を打たれた。これをずーっと最初から最後まで見たかった。そして、最後の場面にも。あれだけは舞台を超えたほんの一瞬だった。


シネモザイクで鑑賞