なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

ピローマン

原作:マーティン・マクドナー 演出:長塚圭史
出演:高橋克美・山崎一中山祐一朗近藤芳正 他

シアター・ドラマシティ 18列36番で鑑賞

3時間超の芝居。高橋克美はこの長丁場を乗り切っている。凄い!テレビで見る姿は世を忍ぶ仮の姿だったんだねー(別に隠れてないって)。熱演とか力演とか好演全部ひっくるめても言いすぎじゃないって。山崎一演じる兄弟の遣り取りには脱帽。

ガツンと来た。参った。何だろうなぁ。現実と物語とが混ざり合っているんだよー、これを書き上げられる人がいるんだなぁ。脚本の完成度の高さや、演出の見事さや、役者の力量が全部がっつり組み合わさっていて、圧倒されてしまった。

それから、自分の中の感情的な混乱もあいまって、ちょっときつかったなぁ。翻訳モノはやっぱりその国の文化をある程度知っているか、そうでないかで、理解度も変ってくるんだろうと改めて感じさせられた。たとえば、ユダヤ人とかキリストだとか言葉を出されても、現地の人が観れば、説明せずとも話が通りやすいってことはあると思うのね。逆にわからなければ、そこまで詳しく説明しないとダメなら楽しみようがないじゃないかっていう感じのこと。そこら辺りが常にもどかしいのだ。でも、これは翻訳劇にしては、表現がくどくない、んーと自然な日本語になっていた。