なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

 オールド・ボーイ

2003年 韓国 配給:東芝エンタテイメント 時間:120分
監督:パク・チャヌク 出演:チェ・ミンシク ユ・ジテ カン・ヘジャン他
公式web:http://www.oldboy-movie.jp/
原作:原作/土屋ガロン・画/嶺岸信明オールド・ボーイ双葉社
ノベライズ/大石圭 「オールド・ボーイ角川ホラー文庫
OSシネ・フェニックスにて鑑賞


オールドボーイ―ルーズ戦記 (1) (Action comics) オールド・ボーイ (角川ホラー文庫)

15年間わけもわからず監禁された男の復讐劇。これだけの予備知識だけで映画館に足を運んだ。タランティーノが審査委員長を務めた今年のカンヌ映画祭のグランプリに選ばれた作品だとわかっていたら、観なかったかも。タランティーノってこんなの大好きやろうなぁ。そして、この映画が10代のときに監禁されて、出てきたのが30過ぎで何にも知らないから「オールド・ボーイ」なんだと勝手に解釈していた私ったら、バカバカ。このタイトルは実はとても深い意味があったのだった。

監禁されたことに意味があると思っていた。でも、違っていた。つか、彼が記憶に残していれば、ここまで他の人を巻き込まずに済んだのか。やっぱり、違う。彼が復讐を果たそうと決意をしたことは、彼の口がしゃべりすぎたことではなく、そのために失ったもの、そしてその喪失感を彼にも味わせることなのか。色々考えを巡らせても、自分の中で納得できる答えが出ない。出せない。

15年も恨み続けられるその執念が怖いし、そういうあらゆる負の感情をこうやって映像で表現できる国と人がいるってことが凄いとしか言いようがない。業なのかもしれんが。

随所に聖書からの言葉が出てくるんだけど、これに深い意味はあるの?んでもって、ウジンは腰に十字架のタトゥを入れているけれど、意味はあるの?多分、朝鮮語を少しでも知っていたら、この作品はもっとわかりやすいのかもしれないし。ま、いろいろと理解できない面は多いんだけども、とりあえず熱のある作品であることは確か。ちなみに中国語版のタイトルは「原罪犯」。うまいなぁ、上手すぎですよ。きちんとツボをついてますよ。「俺は動物以下の人間だけど、それでも生きる権利はあるだろう?」ってことで。

笑の大学」と比べて、音楽とか小物とかの演出がウマイです。無駄がなくて、ちゃんと活きている。物語そのものは理解しているとは言いがたいけど、これはわかった。私にはこの作品がよく出来ているかどうかはちゃんと判断しきれないけれど、日本はいろんなところでアジアに負けているんだなぁと思った。そういえば韓国って通貨危機を乗り越えた国だもんなぁ。日本がバブルで浮かれている間に他のアジア圏の国は確実に成長している。20年前の韓国映画なんて話にならなかったのにねぇ。「アリとキリギリス」みたい。

書いてるうちにますますわけわかんねー、収拾つかなくてすいません。