なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

市川拓司 いま、会いにゆきます 小学館 

いま、会いにゆきます

いま、会いにゆきます

著者サイト:http://homepage2.nifty.com/aroma/door.htm

家族がお互いを思い遣り、慈しんでいる、そんな印象を受けた。物語そのものは悲しいけれど、明日への希望を持って生きていくエンディングは好きだ。誰しも、心の中に悲しみや苦しみを抱えていても、別にそれだけじゃないんだよって思いが伝わってくる。それがこの著者の最大の魅力なのではないかと思う。

巧と澪には思い出もたくさんあるけれど、2人の子供の佑司は五年分の思い出しかない。なんかいじらしくて、たまらない。手紙をせっせと書いて雨の日にポストに入れるなんて、ちょっと涙腺を刺激されてしまいました。子供のいる人が読むと、また違う思いが溢れてくるんじゃないかなぁと。

この表紙のイラストが読んだ後に意味がわかって、じーんとする。いろんなところに手の行き届いた作品になってるんだなぁと。これもヒットの1つかもしれない。