なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

東京原発

2002年 日本 配給:ザナドゥ 時間:110分
監督:山川元 出演:役所広司段田安則平田満田山涼成ほか


東京都知事が財政難の打開策として新宿に原子力発電所の誘致をぶちあげる。都知事の発言に会議室はパニック。推進派の知事の意見や反対派の副都知事の意見、教授の意見をぶつけ合ううちに都知事の真意がわかってくる。一方、極秘裏に東京湾に運び込まれたプルトニウムを福井に運ぶはずのトラックが爆弾マニアの少年にジャックされてって展開。

原発推進派や反対派の主張にほうほうと感心するばかり。言葉のマジックやデータの意図的な解釈の仕方で替えられるものだなぁとか。勉強になる。とはいえ、このあたりはほとんどセリフでの説明なので、なんか啓蒙映画を見せられている(その目的もあるんだろうけど)気分でちょっと退屈(爆)
それを助けるのは、都知事と都の幹部たちの舌戦ぶり。見事なキャラ設定。こんな上司がいるよなって上手いですよ。このセリフの応酬を楽しみのがこの作品の醍醐味のひとつ。セリフも無駄がなく、伏線も張られていて、エンディングにもぞっとさせられてしまった。原発が近くになくても、危険はいくらでも転がっているんだなぁー。
社会派コメディならもっと他の表現もあるかもしれないけど、今までストレートに原発問題(社会問題全般か)を取り上げた日本映画ってなかったんじゃないかなって点で評価されてもいいんじゃないかなぁー。