なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

豊島ミホ 日傘のお兄さん

日傘のお兄さん

日傘のお兄さん

表題作の「日傘のお兄さん」 日傘を差しているのは日光を浴びると火傷状態になってしまうから。思春期にそんな異質な存在の子がいたらやっぱり浮くだろうし、家族にもその辛さをわかってもらえない時期に唯一自然に受け入れて慕ってくれた女のこの存在ってうれしかっただろうとわかるけれど、それとこれとは別じゃないのかーと。お兄さんは思い出に昇華できるといいなぁと願うばかりだ。
「バイバイラジオスター」と「すこやかなのぞみ」が印象に残る。どちらもきっぱりした女の子でまっすぐで良いなぁ。
どの作品も若さで描けるというか今だからこそ描ける小説だと思う。