なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

森絵都 永遠の出口

永遠の出口

永遠の出口

読んでいて間違いなく作者は同世代だとわかる。主人公紀子が小学生から高校生時代を思い返している設定なので、お誕生会だとかアルバイトだとか高校時代の告白ブームだとか、そんな時代もあったよなぁなんて懐かしく共感しつつ自分の事も振り返りつつ読んだ。
特に取り立てて変った女の子ではないけれど、その時々の友達との微妙なズレだとか家族との微妙な摩擦だとかを鬱憤を抱えてばかりではなく、発散させて(その言動が正しいかどうかはともかく)自分で納得して進んでいっている紀子が好きだ。大人になってみれば、些細な事だけど、当時はかなりの障壁だと思っていた。でも、何とか乗り越えて大人になっていた。だからこそ、これからも進んで行けると思えるんじゃないかなぁと。