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どうってことない日々のあれこれ

中原一歩 私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝 文藝春秋

私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝

私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝

小林カツ代は、結構エッセイ本も出しているので、ここに出てくるエピソードは特に目新しいものはない。ただ、「料理の鉄人」のエピソードは臨場感があって面白かった。著者は個人的に小林カツ代と親しかったこともあるのか、遺族への配慮もあるのか、遠慮がちに書かれている箇所もある。取材をしたものの、実りのなかったものもあり、それを隠さず書いているのはいいのだけど、それなら書かなくてもいいじゃないのかとも思ったりした。著者の力不足が目立ってしまって、物足りなかったのが正直なところ。
料理研究家の功績のみをたどったほうが読ませるものができたかもしれない。