なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

ヘンダーソン夫人の贈り物

2005年 英 時間:103分 配給:DHC
監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:ジュディ・デンチ/ボブ・ホスキンス
シネカノン神戸にて鑑賞

監督とキャストの名前を見て、これは絶対外せない、と思ったけど、本当にその通りでうれしい。
これは実話に基づいて作られたそうだけど、ヘンダーソン夫人が劇場を買い取って、ヌードレビューを始めたってところぐらいが実話じゃないのかなぁと思われ。
ヘンダーソン夫人の人柄がぶっ飛んでいて、主人の莫大な遺産を手に入れたもの、もひとつ人生を愉しめない。女友達に大きな買い物をしたって誰にも怒られないとの言葉をきっかけに、劇場購入!そんな大人買いをしてみたいもんだよなぁ。結構辛らつな言葉を口に出すけど、どうも腹はないらしくて、憎めないって女性であり、深い悲しみを人には見せない女性を魅力的に演じているジュディ・デンチってすごいなぁーとほれぼれしながら釘付けですよ。支配人とのやりとりも絶妙。
ただ、彼女がヌードレビューを思い立った理由はどう考えたって発想が飛躍しているのだけど、彼女の言動を見せられていると彼女ならと納得させられるから不思議です。でも、それだったら、いっそのことタダで見せてあげればいいじゃない?と思ったことは内緒です。
ヌードレビューにしても、今から見ると上品なものですが、当時としては刺激的だったのだろうと思います。見ていても、わくわくする。支配人の演出も見事で、レビューの中でフランス国歌を歌う場面があったのだけど、感動ものでした。爆撃を間近で受けて、静まり返った劇場内をダンサーのモーリーンがとった咄嗟の行動にもじんと来た。あれは忘れがたい場面だわ。
そんなわけで、笑いあり、涙あり、ヌードあり、ミュージカルのバランスが絶妙で、過剰にならずに上品にまとめたってところがイギリス映画ぽいなぁーと思ったのでした。サントラを買ってしまうかも。

「ヘンダーソン夫人の贈り物」オリジナル・サウンドトラック

「ヘンダーソン夫人の贈り物」オリジナル・サウンドトラック