メゾン・ド・ヒミコ
20005年 日本 配給:アウスミック・エース 時間:131分
監督:犬堂一心 出演:オダギリ・ジョー/柴咲コウ/田中泯 ほか
シネ・リーブル神戸にて鑑賞
オダギリ・ジョーがたまらなく良いのですよ。いいよー。ちょっとシャツのボタン1個外してみようかーみたいな感じで。彼こそ「魔性の男」かも。中学生から爺さんまでメロメロにさせるんだものー。なんか引きずり込まれたものなぁ。彼は、割と役柄が限定されるタイプだと思うのだけど、はまる時はとことん輝くのだなぁと感心しつつ堪能いたしました。
彼に限らず、役者はきっちりと自分の仕事を全うしていると思う。柴咲コウなんか、そんな不細工さを出しきってイイのかってぐらい性格ブスっぷりを出していたし、端役の女の子まで女のしたたかさを一瞬で表現してしまうし、高橋昌也は爺さんになっちまったなぁと感慨を吹き飛ばしてしまうほど、誘い方に色気を感じてしまうは、いやはや。ヒミコ役の田中泯がほとんどベッドの人なのに存在感あるし。
しかしながら、中身の薄いストーリーだよ。結局、何が言いたいんだろうかと。一体、誰の視点でこのストーリーって描かれているんだろう。どれも半端に描かれていて、どこでこの点が交わるのだろうかと思っていたら、線にならずに終わってしまった。ヒミコと春彦のラブストーリー?ヒミコと沙織の和解?ヒミコと春彦の恋?なんかどれもぴんと来なかったなぁ。うーん。
それから、おとぎ話っぽい雰囲気なのに、ラブシーンだけが即物的でそこだけ生々しいのはどういうことなんですかね?
あとさ、女装子とオカマとゲイって必ずしもイコールじゃないと思うんだよね。そういうゲイの描き方も類型的でつまらないなぁ。ホントに皆さん達者に演じられていたけども。
この映画はとりあえずオダギリ・ジョーを愛でる!それに尽きると思う。あんな魔性の男がいて、あの老人ホームはどうして平和なんだよ?絶対刃傷沙汰が起きるって!それぐらいフェロモンが出まくりです。
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