なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

白岩玄 野ブタ。をプロデュース  河出書房新社

野ブタ。をプロデュース

野ブタ。をプロデュース

高校に編入した信太を「野ブタ」と命名し、いじめられキャラをクラスの愛されキャラへイメチェンするようにする発想は面白い。けど、軽いイジメも入っているかな。でも、そこから先に深く入っていくのが小説の醍醐味ではないのかと思った。主人公の自称モテ系修二はヒトとは表層的な部分で付き合って、軽いノリで笑いを取って、とりあえずその場だけの付き合いを上手くこなしてきているのだけど、この小説もそんな印象を受けた。

修二が実際苦境に陥ったときに、手を差し伸べる信太やガールフレンドを拒絶した、彼が取った方法があまりにも軽く、簡単にリセットするのが現代っ子気質というヤツだろうか。そこから先が作家の腕の見せ所じゃないかと思うんだけど、それってノリが悪すぎ?

ドラマ化決定してますが、信太改め信子だそうで。この時点で原作を下回りそうな予感がしますよ。ま、ガンガレ。