なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

読んだ 

*【BOOK】中島たい子 かきあげ家族 光文社

かきあげ家族

なんか美味しそうなタイトルだと思って、直感的に選んだ1冊だったけど、面白かった!天ぷらには俗語として「得体が知れない」って意味があるらしくって、監督が「さしずめうちはかきあげ家族だ」みたいなことを言ったのね。それがタイトルになっている。ベテランコメディ映画監督が降板させられた映画が評判が良くてスランプ状態。そこから大事にしまいこんでいた巨匠の遺稿が行方不明に。子供たちはトランスジェンダーだったり、ひきこもりだったり、自分探し中だったり。妻は元女優だったけど、再起を果したり。とっても賑やかしいメンツが、監督の復活にあれこれと結果的に(笑)力を尽くしてく様子がいい。そんなに上手くいくわけないよと思うけれど、みんな違っていいじゃない。これ、映画にならないかなぁ。

  

*【BOOK】津村記久子 サキの忘れ物 新潮社

サキの忘れ物

津村記久子の作品は、私の精神安定剤と言っても言い過ぎではない。

感想は後日。

 

*【BOOK】中島さなえ あふれる家 朝日新聞出版

あふれる家

この小説を何も知らずに読んだら、ありえないけど面白いなって思うけど、中島らもが父親であることを知ってしまうとなぁ…あの話はホントだったんだーと妙に納得させられる。

永遠に続きそうな夏休みの冒険談を読んでいる感じです。根無し草の人たちが集まって、また去っていく。お父さんは旅に出ている。お母さんは入院中。おばあさまは山の手でハイソな生活を送っている。みんなどこか歪つな感じだけど、愛情がないわけではない。表現が歪なだけで。主人公の明日美はこの日常に馴染んでいるふうで、時折見せる狂気が怖いよ。一番ファンキーなのは、明日美だから!

なんだか「どんぶり5656」を見たくなった。再放送してくれないかな。