なんてつメモ

どうってことない日々のあれこれ

観た

*[PLAY]二度目の夏

作・演出 岩松了 

出演:東出昌大・太賀・水上京香・清水葉月・菅原永二岩松了

片桐はいり

8月24日ソワレ シアター・ドラマシティ

9列34番にて鑑賞

上演時間は休憩なしの125分

不穏な会話の応酬に息をのみ、どういう結末を迎えるのかと思ったら!えっ!?という結末で、波紋が広がっていく、色々な想像を書き立てられ、白日夢のような舞台だった。

避暑地の別荘で若妻が夫の後輩と夏を過ごし、夫が腹心を引き連れて、別荘にやってくる。夫に忠告する先代から務めている家政婦。若い家政婦と夫の腹心がどうやら付き合っているらしく…

こんな登場人物で何かないほうがおかしいわけだ。

夫は、家政婦落合の忠告に耳を貸さないけれど、段々と猜疑心をかきたてられていく様子が怖い。だったら、何故妻のお守りを後輩に託すのかと思うが、そこらへんの思考が、違うんだよねぇ。大層な世界観があっても、器は小さいというか。そんな役を、東出昌大が演じているのだけど、本音が見えないような、本気でそれを言ってるの?みたいな、つかみどころのなさを、体現している。あて書きなのかなぁってぐらい。その方向性を間違ったい優しさが相手を追い詰めているのよー、狂気を見せるのが上手いなぁ。素ではないのかとも思えるほど。

そして、家政婦落合を演じる片桐はいりが、さすがです。何かを隠し持っているようで、心底心配しているようで、職務を忠実に全うしようとしてる言動に、何かあるに違いないという、不安を観客に抱かせる。

そう、この芝居は、誰が誰を陥れているようとしているのか、疑惑がいっぱい溢れているのです。それぞれが誰かを思っていることは事実なのに、どうして、こじれていくのか。それが「嫉妬」であるのですが。あー、松本電機の松本さんは…どうなんだろうw岩松了も、おなじみの食えない感じが好きすぎる。

出てくる役者さんがもぅ癖が強すぎて、目が離せない。とはいえ、何分か寝落ちしてしまったことは反省していますw。

夏に観るにふさわしい舞台だった。池って怖いよねー。

最後の何分か怖すぎて…三度目の夏はどうなっているんだろうか。